犬の歯科疾患

犬の歯科疾患

犬の歯科疾患には、歯周病や歯の破折、歯内疾患、不正咬合などさまざまな病気があります。

歯周炎予防(メンテナンス)

犬の歯科検診と歯周病メンテナンスの口腔内写真

歯周病は治療後の継続的なケアが非常に重要です。当院では全身麻酔下で歯周組織の状態を詳細に評価し、歯科用レントゲン検査を併用して目に見えない病変まで確認します。

犬種や年齢、お口の状態、飼い主様のご希望、ご自宅での歯磨き状況などを総合的に考慮し、一頭一頭に適したメンテナンスプランをご提案いたします。また、ご希望に応じてご家庭での口腔ケアもサポートいたします。

眼窩下膿瘍(外歯瘻)

犬の眼窩下膿瘍による眼の下の腫れ

眼の下の腫れは、上顎の奥歯の感染によって生じる代表的な症状です。歯の破折や重度の歯周病が主な原因ですが、口腔内腫瘍も鑑別疾患として考えられるため、詳細な口腔内検査や歯科用レントゲン検査などによる正確な診断が重要です。

口腔鼻腔瘻

犬の口腔鼻腔瘻の口腔内所見

重度の歯周病により、口腔と鼻腔が交通してしまう状態です。くしゃみや膿性鼻汁、鼻出血などの症状がみられることがあります。歯科用レントゲン検査などで病変を評価したうえで原因歯を抜歯し、外科的に瘻孔を閉鎖することで症状の改善を目指します。

内歯瘻

犬の内歯瘻による口腔内の排膿路

歯の根の感染によって、口腔内に排膿路(内歯瘻)が形成される病気です。歯科用レントゲン検査などにより原因歯を正確に診断し、歯の保存が可能な場合は根管治療を、保存が困難な場合は抜歯を行います。

重度歯周病の抜歯

犬の重度歯周病の抜歯後の口腔内写真

重度の歯周病では歯の保存が難しく、若齢であっても口腔内が著しく崩壊している症例がみられます。予後が悪いと判断される歯は無理に残さず、適切に抜歯することで痛みや炎症を改善し、口腔内の健康回復と生活の質(QOL)の向上を目指します。

破折した歯に対して保存治療

犬の破折歯に対する根管治療の症例

歯が折れても保存可能と判断した場合は、根管治療を行い、歯の機能を維持しながら長期的な保存を目指します。

破折した歯に対して抜歯

犬の破折した歯の口腔内写真

歯の破折が大きく、歯髄への感染や歯根周囲の病変を伴う場合など、保存が難しいケースがあります。歯の状態を詳細に評価したうえで、抜歯が必要と判断した場合には、周囲の組織への負担に配慮しながら適切に処置を行い、痛みや感染の改善を目指します。

歯冠の変色(Tooth Discoloration)

犬の変色した歯の口腔内写真

犬の歯が茶色や灰色、黒色などに変色することがあります。外傷や歯髄の損傷・失活などが原因となるため、見た目だけで判断せず、歯科用レントゲン検査などで歯の内部や歯根周囲の状態を詳しく評価します。歯の状態に応じて根管治療などを行い、可能な限り歯の保存を目指します。

根尖病変に対して根管治療

犬の根尖病変に対する根管治療を行い、病変の改善がみられた歯科レントゲン写真

歯髄の感染や失活などによって、歯根の先端に炎症や病変が生じることがあります。歯科用レントゲン検査などで病変の状態を評価し、保存可能と判断した場合には根管治療を行い、感染源を除去しながら歯の保存を目指します。

Base Narrow Canineに対して歯列矯正治療

犬のBase Narrow Canineを呈している口腔内写真

下顎犬歯が内側に傾き、上顎の歯肉や口蓋に当たってしまう不正咬合です。歯列矯正によって犬歯を適切な位置へ移動させ、口腔内の外傷や痛みを改善し、正常な咬合の獲得を目指します。

Lance Teethに対して歯列矯正治療

犬のLance Teethに対する歯列矯正治療を行なっている口腔内写真

上顎犬歯が正常な位置より前方へ傾斜して萌出する不正咬合です。歯列矯正によって犬歯を適切な位置へ移動させ、正常な咬合と口腔内の機能を回復することを目指します。

その他、部分矯正治療

犬の不正咬合に対する部分矯正治療を行っている口腔内写真

一部の歯だけに生じた不正咬合に対して、部分的な歯列矯正を行います。歯の位置や咬合状態を評価し、症例ごとに適切な矯正装置や治療方法を選択して、機能的な咬合の獲得を目指します。

歯冠短縮

犬の不正咬合に対する歯冠短縮を実施した後の口腔内写真

顎の長さの異常や歯の位置、咬合異常によって、口腔内の軟組織を傷つけてしまう場合などに歯冠短縮を行います。歯髄の状態や歯の構造を評価したうえで処置を行い、正常な咬合と口腔内の機能を維持することを目指します。

奇形歯

犬の奇形歯により内歯瘻を形成している口腔内写真

歯の形態や構造に異常がみられる奇形歯では、咬合への影響や歯周組織への負担、歯髄への影響など、さまざまな問題が生じることがあります。奇形歯の状態を詳しく評価し、それぞれの症例に適した治療方法をご提案いたします。歯の状態に応じて、形態修正や根管治療、抜歯などの治療を行います。

乳歯遺残(残存乳歯)

犬の乳歯遺残と永久歯の萌出異常の口腔内写真

永久歯が萌出した後も乳歯が残っている状態を乳歯遺残(残存乳歯)といいます。歯並びや咬合に影響するだけでなく、歯垢がたまりやすくなり、歯周病の原因となることがあります。永久歯の萌出状態や歯列を評価し、適切な時期に乳歯の抜歯を行います。将来の不正咬合を予防するためにも、子犬の時期から歯科検診を受けることをおすすめします。

慢性潰瘍性歯周口内炎(CCUS、CUPS)

犬の慢性潰瘍性歯周口内炎(CCUS、CUPS)の口腔内写真

慢性潰瘍性歯周口内炎(CCUS、CUPS)は、口腔粘膜に慢性的な炎症や潰瘍が生じ、強い痛みを伴うことがある疾患です。口腔内の状態を詳しく評価し、病変の程度や分布、歯の状態などを確認したうえで、抜歯を含めた適切な治療をご提案いたします。

歯肉過形成

犬の歯肉過形成による歯肉の増殖した口腔内写真

歯肉が過剰に増殖し、歯を覆ったり、歯磨きの妨げになります。原因には薬剤性や犬種特異的なものなどがあり、歯周組織の状態や全身状態を含めて詳しく評価します。必要に応じて過剰な歯肉を切除し、口腔内の機能や清掃性の改善を目指します。

埋伏歯

犬の埋伏歯の口腔内写真

永久歯が正常に萌出せず、顎の骨や歯肉の中に埋まったままになっている状態です。埋伏歯は歯原性嚢胞を形成することがあるため、歯科用レントゲンやCTで位置や状態を評価し、必要に応じて外科的な抜歯を行います。

福岡犬猫歯科&口腔外科では、詳細な検査に基づいて診断を行い、飼い主様とご相談のうえ、一頭一頭に適した治療をご提案いたします。

診察をご希望の方は、提携動物病院へお電話にてご予約をお願いいたします。

ペットの健康は、お口から。

福岡犬猫歯科&口腔外科|Fukuoka Animal Dental Care & Oral Surgery