犬の歯科処置の術後ケア|犬の歯周病治療後のケアやLINEでのアフターフォローについて解説!

歯ブラシをくわえて伏せているポメラニアンの写真

犬の歯科処置の術後ケア|犬の歯周病治療後のケアやLINEでのアフターフォローについて解説!

犬の歯科処置は歯周病を治療するためにとても重要な治療です。
ただし犬の歯科処置は歯石取りや抜歯をしたら終わりというわけではありません。
犬の歯科処置は術後ケアによって治療がうまくいくかどうかが大きく分かれます。
また犬の歯科処置は全身麻酔で行うため、麻酔による体調への影響にも配慮が必要です。
今回はとくに犬の歯周病の歯科処置の術後ケアのポイントや公式LINEを通じたアフターフォローについて解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、愛犬の口腔ケアに役立ててみてください。

目次

犬の歯周病の歯科処置とは

犬の歯周病の歯科処置とは全身麻酔下で行う歯石取りや抜歯のことをいいます。
犬の歯周病は、歯の周りの歯肉や歯槽骨などの組織に炎症が起こる病気です。
犬は歯磨きが適切にされていないと、歯の根元にすこしずつ歯垢や歯石が蓄積しますね。
この歯垢の中に存在する細菌が歯茎や粘膜に炎症を起こします。
炎症により歯の周りの歯槽骨も少しずつ破壊されると、歯がぐらぐらしていきます。

犬の歯周病の歯科処置は歯の周りに起きた炎症を取り除くことが目的です。
歯の周りの炎症を取り除くためには歯石や歯垢をきれいに除去することが大切です。
この歯垢や歯石を除去する処置のことをスケーリングと呼びます。
また歯槽骨が破壊されてぐらぐらしている歯は、ほとんどの場合抜歯が必要です。
これらの歯科処置を行うことで炎症を取り除き、歯周病を治療していきます。

犬の歯科処置の術後ケア

犬の歯科処置の術後ケアは犬の歯周病の治療を成功させるうえで重要です。
福岡犬猫歯科&口腔外科では以下の点を重視した犬の歯科処置の術後ケアを行っています。

  • 再診での経過確認
  • その子に合わせた丁寧な歯磨き指導
  • 公式LINEを通じたアフターフォロー

再診での経過観察

犬の歯周病の歯科処置後は再診によるチェックがとても重要です。
福岡犬猫歯科&口腔外科では犬の歯周病の処置の最初の再診は1〜2週間後に行っています。
その後は犬の状態に応じて、1〜3ヶ月にもういちど再診に来て頂いています。

犬の歯科処置後の再診のときに確認するのは大きく分けて以下の2点です。

  • 犬の歯科処置後の全身状態
  • 犬の歯科処置後の歯の状態

それぞれについて解説します。

犬の歯科処置後の全身状態

犬の歯科処置後の再診では全身状態の確認が大切です。
歯周病の程度にもよりますが、歯科処置後は炎症がひいて犬は採食しやすくなります。
しかし歯周病が重度な場合や、高齢の犬の場合は食欲がすぐに戻らないこともあります。
そのような場合は対症療法を行って、犬の体調を回復させることが必要です。

犬の歯科処置後の歯の状態

犬の歯科処置後の再診では、歯の状態について主に以下の点を確認します。

  • 歯肉の炎症は改善しているか
  • 抜歯後の縫合部は開いていないか
  • 痛みなどの症状は改善したか

歯周病の歯科処置後は周囲の歯肉の炎症が順調に改善しているかの確認が重要です。
とくに抜歯を行った場合、抜歯後の粘膜の縫合が開くと抜歯部位の治りが遅くなります。
このため再診時に縫合が開いていないかをチェックして早めに対応することが大切です。
また歯科処置の結果として痛みなどの症状が改善しているかどうかも確認します。

歯周病の治療は1回の歯科処置で完了するものではなく、継続した治療が必要です。
歯科処置を受けたあとも獣医師による定期的な診察を受けることが大切ですね。

ダックスフンドが獣医師による歯磨きと歯の診察を受けている写真

その子に合わせた丁寧な犬の歯磨き指導

その子に合わせた丁寧な犬の歯磨き指導は歯周病の予防のために重要です。
福岡犬猫歯科&口腔外科では歯磨きの習慣化のコツや歯磨き方法を丁寧にお伝えします。
犬の歯磨き指導として歯科処置後に重要なのは以下の点です。

  • 歯磨き再開のタイミング
  • 毎日の歯磨き
  • 歯ブラシを用いた歯磨き

歯磨き再開のタイミング

歯磨きは歯科処置後の状態によって再開のタイミングが異なります。
たとえばスケーリングだけの場合は翌日から歯磨きを始めることが推奨されます。
歯垢は1~2日以内に新しく形成されるため、歯磨きを早く再開することは大切です。
しかし抜歯を行った場合は、抜歯部位によって歯磨き再開のタイミングが異なります。
このため再診のときの獣医師による指示のもとで歯磨きを再開することが重要です。

またスムーズな歯磨き再開のためには、処置前から歯磨きを練習することが大切です。
このため福岡犬猫歯科&口腔外科では歯科処置前から歯磨きが出来るように、丁寧な指導を心がけています。

毎日の歯磨きの重要性

毎日の歯磨きは歯科処置によって改善した口の中の環境を維持するために重要です。
ある研究では歯磨きは毎日行うことでもっとも歯垢の蓄積を抑えられるといわれています。
このため適切な歯磨き指導により、毎日の歯磨きを愛犬と身に着けることが大切ですね。

しかし歯磨きだけで犬の歯垢をゼロにすることは難しく、長期的には歯垢が蓄積します。
このため定期的に獣医師による歯のメンテナンスを受けることが必要です。

歯ブラシを用いた歯磨き

歯ブラシを用いた歯磨きは犬の歯周病予防のために重要です。
犬の歯磨きでは人間と同様に、歯ブラシを使うともっとも歯垢を除去することができます。
歯磨きシートやガムはあくまで補助的な道具であり、歯周病予防の効果は限定的です。
福岡犬猫歯科&口腔外科ではその子に合った適切な歯ブラシのサイズや歯磨き方法についてのアドバイスも行っています。

公式LINEを通じたアフターフォロー

福岡犬猫歯科&口腔外科は公式LINEで全身麻酔後の犬のアフターフォローをしています。
歯科処置では全身麻酔を行うため、術後に犬の体調不良が見られることがあります。
全身麻酔後の犬の体調不良の症状は以下が多いです。

  • 食欲がない
  • 元気がない
  • 呼吸が速い

実際にはこれらの症状は一時的なものが多く、対症療法で改善することがほとんどです。
しかし重度の歯周病の犬は多くが高齢であり、全身状態がかなり悪くなる場合もあります。
「愛犬が歯科処置から帰ってから体調が悪そうだけど、病院を受診すべきかわからない」
このようなときにまずは公式LINEを通じて相談できれば安心ですよね。
LINEでは写真や動画を送ることができるため犬の状態を正確に伝えることができます。
もしすぐに治療が必要な状態であれば、かかりつけと連携して早期に対応が可能です。

飼い犬のコーギーの体調について専門医にスマホで相談する飼い主の写真

まとめ

犬の歯周病の歯科処置後は、治療が成功しているか再診を通して確認することが大切です。
適切な歯磨き指導を受け、歯科処置できれいになった歯を維持していきましょう。
また歯科処置は全身麻酔をかけて行うため、術後の体調不良にも十分注意が必要です。

福岡犬猫歯科&口腔外科では、犬と猫の歯科・口腔外科の専門的な診療を行っています。
歯科処置後は公式LINEを通じた獣医師による丁寧なアフターフォローを提供しています。
愛犬に歯科処置を受けさせることに不安を感じている方は、ぜひ提携動物病院までご相談ください。

引用

  • Colin Harvey, et al. Effect of Frequency of Brushing Teeth on Plaque and Calculus Accumulation, and Gingivitis in Dogs, 2015
  • Jan Bellows, et al. 2019 AAHA Dental Care Guidelines for Dogs and Cats, 2019
歯ブラシをくわえて伏せているポメラニアンの写真

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